この記事の要点:
- 広告費の「相場」を聞いても意味がない。適正予算はLTV(顧客生涯価値)から逆算して決める
- 月20万・50万・100万・200万の予算別シミュレーションを公開
- 導線が整っていれば月20万でも月商90万以上は狙える。導線が壊れていれば月200万でも赤字
- 広告費を使う前に、LP→LINE→体験の導線を先に整えること
「オンライン講座の広告費って、いくらかければいいんですか?」
これは僕が一番よく受ける質問の1つです。
ネットで調べると「月5〜30万が相場」みたいな情報が出てきますよね。
でも正直に言うと、その「相場」を知ったところで、あなたの適正予算はわかりません。
なぜなら、適正な広告費は「業界の平均」ではなく、あなたの講座の単価とLTV(顧客生涯価値)で決まるからです。
この記事では、14社以上のスクール・講座事業者を支援してきた経験から、「相場」ではなく「あなたの適正予算の決め方」を解説します。
月20万・50万・100万・200万の予算別シミュレーションも公開するので、自分に当てはめて計算してみてください。
「広告費の相場」を聞いても意味がない理由
「オンライン講座 広告費 相場」で検索すると、「月5〜30万円」という数字がよく出てきます。
でもこれは、ラーメン屋からSaaS企業までひっくるめた「平均」にすぎません。
月額3,000円のサブスク型講座と、50万円の高額コーチングでは、適正な広告費がまったく違いますよね。
だから聞くべきは「相場はいくら?」ではなく、「自分の講座なら、いくらまでかけて採算が合うか?」です。
この答えを出すのが、次に紹介するLTV逆算の考え方です。
広告費の適正予算はLTV(顧客生涯価値)から逆算する
広告費の適正予算を決めるための最強のフレームワークが、LTV(Life Time Value=顧客生涯価値)からの逆算です。
難しそうに聞こえますが、計算自体はシンプルですよ。
LTVとは何か
LTVとは「1人の顧客が、取引の全期間を通じてもたらす売上の合計」です。
LTV = 講座の単価 × 購入回数(リピート含む)
例えば:
- 50万円の講座を1回購入 → LTV = 50万円
- 月額2万円 × 平均12ヶ月継続 → LTV = 24万円
- 15万円の講座 + 卒業後のコミュニティ月1万×6ヶ月 → LTV = 21万円
許容CPA(1人あたりの獲得上限コスト)の出し方
LTVがわかったら、次は「1人の顧客を獲得するためにいくらまで使えるか」を計算します。
これを許容CPA(Cost Per Acquisition)と呼びます。
許容CPA = LTV × 広告費率(5〜10%)
広告費率は業界や利益構造によりますが、オンライン講座の場合は5〜10%が目安。
原価がほぼゼロ(人件費のみ)のオンライン講座は、物販より広告費率を高く設定できます。
計算例①:単価15万円の講座
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 講座単価 | 15万円 |
| リピート | なし(単発) |
| LTV | 15万円 |
| 広告費率 | 10% |
| 許容CPA | 1.5万円 |
→ 1人の受講生を獲得するために、最大1.5万円の広告費が使える。
→ 月20人獲得したいなら、広告費は月30万円が目安。
計算例②:月額2万円×平均12ヶ月の講座
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 月額 | 2万円 |
| 平均継続 | 12ヶ月 |
| LTV | 24万円 |
| 広告費率 | 10% |
| 許容CPA | 2.4万円 |
→ 1人獲得に最大2.4万円まで使える。
→ 月10人獲得なら広告費は月24万円。
このように、LTVから逆算すれば「自分の講座に合った適正予算」が具体的な数字で出てきます。
「相場は?」と聞く必要がなくなりますよ。
【予算別シミュレーション】月20万・50万・100万・200万
では実際に、広告費を月20万〜200万まで4パターンでシミュレーションしてみましょう。
導線が整っている場合の想定値です。
前提条件:
- クリック単価:150円
- LP→LINE登録率:5%
- LINE→体験申込率:20%
- 体験→成約率:30%
- 講座単価:15万円
| 月間広告費 | クリック数 | LINE登録 | 体験申込 | 成約数 | 月商 | ROAS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 20万円 | 1,333 | 67人 | 13人 | 4人 | 60万円 | 300% |
| 50万円 | 3,333 | 167人 | 33人 | 10人 | 150万円 | 300% |
| 100万円 | 6,667 | 333人 | 67人 | 20人 | 300万円 | 300% |
| 200万円 | 13,333 | 667人 | 133人 | 40人 | 600万円 | 300% |
次に、導線が壊れている場合(LINE導線なし、LPから直接申込み)。
| 月間広告費 | クリック数 | 直接申込率 | 成約数 | 月商 | ROAS |
|---|---|---|---|---|---|
| 20万円 | 1,333 | 0.5% | 1人 | 15万円 | 75%(赤字) |
| 50万円 | 3,333 | 0.5% | 2人 | 30万円 | 60%(赤字) |
| 100万円 | 6,667 | 0.5% | 3人 | 45万円 | 45%(大赤字) |
| 200万円 | 13,333 | 0.5% | 7人 | 105万円 | 53%(大赤字) |
同じ広告費で、月商が4〜6倍違う。
この差を生んでいるのは、広告のクリエイティブでもターゲティングでもなく、導線設計の有無です。
実際に僕が支援した事業者の実績を見ても、この傾向は一貫しています。
実績データ(14社・平均ROAS 709%):
| 事例 | 広告費 | 売上 | ROAS |
|---|---|---|---|
| 事例A | 30万円 | 383万円 | 1,287% |
| 事例B | 169万円 | 1,034万円 | 612% |
| 事例C | 720万円 | 3,654万円 | 507% |
| 事例D | 2,267万円 | 8,210万円 | 440% |
どの予算帯でも、導線が整っていればROAS 400%以上を達成しています。
「いくらかけるか」よりも「導線が整っているか」の方が、圧倒的に結果に影響するということです。
広告費「以外」にかかるコスト一覧
「広告費の他に何にお金がかかるの?」という質問も多いので、整理しておきます。
| 項目 | 自作の場合 | 外注の場合 | 備考 |
|---|---|---|---|
| LP制作 | 0円(ペライチ等) | 10〜50万円 | コピーライティングの質がLPの生命線 |
| LINE構築・ステップ配信 | 0円(LINE公式) | 10〜30万円 | シナリオ設計が肝 |
| 広告運用代行 | — | 広告費の20% | 業界相場。広告「だけ」の代行 |
| 一気通貫の集客支援 | — | 初期30〜100万+月次10〜20万 | LP・LINE・広告をまとめて設計・運用 |
ここで注意してほしいのは、安い方がいいとは限らないということ。
LP制作会社、LINE構築代行、広告代理店をそれぞれ別の業者に頼むと、トータルでは安く見えるかもしれません。
でも、導線がバラバラになって成果が出なければ、その費用は全部ムダになる。
一方、一気通貫で見てくれるパートナーは費用が高く見えますが、導線全体が繋がるので費用対効果は高い。
シミュレーションで見た通り、導線の有無でROASが4〜6倍違うわけですから。
広告費を「溶かす人」と「増やす人」の決定的な違い
同じ広告費を使っても、溶かす人と増やす人がいます。
その違いはシンプルです。
「広告を出せば集客できる」と思い、いきなり月50万、100万と予算を増やす。
でもLPは弱いまま。LINE導線もない。
結果、穴の空いたバケツに蛇口の水量を増やしているだけ。
広告費を増やせば増やすほど、赤字が膨らむパターンです。
増やす人:まず少額で導線をテスト→数字を見て拡大
最初は月10〜20万でスタート。
LP→LINE登録率、体験申込率、成約率を計測して、ボトルネックを特定。
数字が安定してきたら、少しずつ広告費を増やしていく。
「まず小さくテスト→数字で判断→段階的に拡大」。
これが広告費を溶かさないための鉄則です。
実際、僕が支援したあるクライアントも、最初は月30万からスタートしました。
導線を一気通貫で設計し、数字を見ながら改善を重ねた結果、広告費30万に対して売上383万、ROAS 1,287%を達成。
3ヶ月で投資を回収しています。
広告を始める前に必ずやるべき3つのこと
最後に、これから広告を始める方(or 広告費を見直したい方)が、お金を使う前にやるべき3つのことをまとめます。
①LTV計算と許容CPAの設定
まずは自分の講座のLTVと許容CPAを計算してください。
これがないと、広告費を使った後に「成功なのか失敗なのか」が判断できません。
計算式はシンプル:
- LTV = 講座単価 × リピート回数
- 許容CPA = LTV × 5〜10%
②LP→LINE→体験の導線を先に作る
広告の「前」に、受け皿を先に整える。
LP→LINE登録→ステップ配信→体験セッション or 説明会→申込みの一直線を作ってから、蛇口をひねる。
導線設計の具体的な方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
③まず月10〜20万で「導線のテスト」から始める
いきなり大きな予算をかけない。
月10〜20万で2〜4週間回して、各ステップの数字(クリック率、登録率、体験申込率、成約率)を確認。
どこにボトルネックがあるかを特定してから、予算を増やしていきましょう。
自分の導線のどこに穴があるかチェックしたい方は、こちらのチェックリストも活用してみてください。
まとめ
オンライン講座の広告費の「適正」は、業界の相場ではなく、あなたの講座のLTVから逆算して決めるものです。
この記事のポイント:
- LTV × 5〜10% = 1人あたりの許容広告費(CPA)
- 導線が整っていれば、月20万でも月商60万以上は十分に狙える
- 導線が壊れていたら、月200万かけても赤字になる
- 広告費を増やす前に、LP→LINE→体験の導線を整えること
- まず少額(月10〜20万)でテスト→数字で判断→段階的に拡大
広告費は「いくらかけるか」より「どう使うか」で決まります。
蛇口の水量を増やすのは、バケツの穴を塞いでから。
「自分の講座の適正予算を具体的に計算してほしい」「導線を見直してからの広告戦略を相談したい」という方は、無料相談でお気軽にどうぞ。
よくある質問
Q. 広告費は月いくらから始めるべき?
A. 最低月10〜20万がおすすめ。これ以下だとデータが溜まらず改善サイクルが回りません。ただし、導線(LP→LINE→体験)を整えてからが前提です。導線がない状態で10万使っても溶けるだけ。
Q. 広告費の相場は業界でどれくらい?
A. 一般的には売上の5〜10%が目安。オンライン講座は原価が低いので10%前後まで使えるケースが多いです。ただし「相場」より「LTVから逆算した許容CPA」を基準にした方が正確に予算が出せます。
Q. ROASとは何?どれくらいが合格ライン?
A. ROAS(Return On Ad Spend)は「広告費に対する売上の倍率」。広告費100万で売上300万ならROAS 300%。オンライン講座であれば最低300%、理想は500%以上。僕の支援先は平均709%です。
Q. Meta広告とGoogle広告、どっちがいい?
A. オンライン講座の場合、まずはMeta広告(Facebook・Instagram)がおすすめ。ビジュアルで訴求しやすく、ターゲティング精度が高い。検索意図が明確な顕在層を狙うならGoogle広告も有効ですが、まず1つの媒体で導線を磨いてからが鉄則です。
Q. 広告費を増やすタイミングの判断基準は?
A. 以下の3つが揃ったとき:①ROAS 300%以上が2週間安定 ②各ステップの数字(登録率・体験率・成約率)が把握できている ③ボトルネックが特定済みで改善サイクルが回っている。1つでも欠けているなら、増額ではなく改善が先。
Q. 赤字になったらすぐ止めるべき?
A. 即停止は早計。まず「どこで離脱しているか」を数字で確認。クリック率は問題ないのにLP登録率が低い→LPの問題。登録率は高いのに体験申込みが来ない→ステップ配信の問題。原因を特定して改善する方が、止めて何も学べないより価値があります。ただし、導線自体がない状態なら、一度止めて導線を作ってから再開しましょう。



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