この記事のまとめ
- 外注先を見分ける質問は1つ。「最初に、うちの何の数字を聞いてきましたか」
- 数字を聞かずに出てくる提案は、どの会社にも出せる提案にしかならない
- 当社が初回相談で必ず聞くのは6つ(講座単価・月の申込数・広告費・LINE登録数・個別相談数・成約数)
- 6つがそろうと、どの段階で人が止まっているかが1枚で見える
- 20項目のチェックリストでは、自分の段階に合う相手かどうかまでは判断できない
集客を外に任せようと思って調べ始めると、選び方のチェックリストがたくさん出てきます。
実績は豊富か、料金は明朗か、対応範囲はどこまでか。どれも間違ってはいません。
ただ、20項目を全部確かめるのは現実的ではないし、全部○がついたからといって自分の講座に合うとも限らない。
この記事では、チェックリストより先に使える質問を1つだけお渡しします。
相手が答えを持っているかではなく、相手が何を聞いてくるかを見る質問です。
集客の外注先を見分ける、たった1つの質問

先に答えを書きます。
打ち合わせが終わったあと、自分にこう聞いてみてください。
「この会社は、最初に、うちの何の数字を聞いてきたか」
提案が先に出てきたか、数字を聞くほうが先だったか。
判断材料はこれだけで足ります。
実績の多さも、料金の安さも、この順番の前では後まわしで構いません。
なぜ「数字を聞くか」で分かる?

理由は単純で、数字を聞かずに出せる提案は、どの会社にも同じように出せる提案だからです。
「SNSを強化しましょう」「LPを作り直しましょう」「広告の予算を増やしましょう」。
どれも一般論としては正しいのですが、今のあなたの講座で最初にやるべきことかどうかは、数字を見ないと分かりません。
LINE登録は毎月増えているのに個別相談の予約が入らないのか、相談までは来るのに申込にならないのか。
この2つでは、直す場所がまったく別になります。
誤解のないように書いておくと、提案を先に出す会社が不誠実だ、という話ではありません。
初回の打ち合わせで何か持ち帰ってもらおうとすると、どうしても提案の形になりやすい。そういう商習慣の側の問題です。
だからこそ、こちらが「先に数字を聞いてくれるか」を見ておくと、話が早くなります。
初回相談で確かめる6つの数字
当社が初回相談(30分・無料)で必ず聞いているのは、次の6つです。
特別な項目は1つもありません。どれも、普段の運営の中にある数字です。
| 聞く数字 | これで何が分かるか |
|---|---|
| 講座の単価 | 1件の申込に、いくらまで獲得コストをかけられるか |
| 月の申込数 | 今の売上の規模と、増やしたい幅がどれくらいか |
| 月の広告費 | 費用対効果を判断する分母。出していない場合はその理由 |
| LINE(メール)の登録数 | 入口から連絡先までが機能しているか |
| 個別相談・説明会の実施数 | 登録した人が、次の段階に進んでいるか |
| 成約数 | 相談まで来た人のうち、何人が申し込んでいるか |
この6つは、並べる順番にも意味があります。
上から下へ、人が通っていく順番に並んでいるからです。
広告やSNSで知ってもらい、連絡先をもらい、話す場に来てもらい、申し込んでもらう。この流れのどこかで必ず人は減ります。
なぜ6つなのか、と聞かれることもあります。
理由は、この6つで導線が最後までつながるからです。
項目を増やせば細かくは見えますが、初回の30分で全部そろえるのは難しい。
逆に減らすと、どこかの段が飛んでしまって、減った場所が特定できなくなります。
広告のクリック率も、SNSのフォロワー数も、大事ではないという話ではありません。ただ、それらは6つが並んだあとに見ても遅くない数字です。
6つがそろうと、どこが弱いかが1枚で分かる

6つの数字が並ぶと、あとは段ごとに割り算するだけです。
- LINE登録数 ÷ 広告費 → 1件あたりの登録コスト
- 個別相談数 ÷ LINE登録数 → 登録した人が相談に進む割合
- 成約数 ÷ 個別相談数 → 相談から申込になる割合
- 成約数 × 単価 ÷ 広告費 → 広告からの回収(ROAS)
この4つを出すと、どの段で人がいちばん減っているかが一目で分かります。
当社では初回相談のあと、この割り算をまとめた数字表を1枚にして送っています。
その場で提案をしないのは、数字を見る前に言えることが、どの会社でも言える一般論にしかならないからです。
これまで支援してきたのは14社、そのうち講座・スクール系は11件です。あるコーチング講座では、広告費720万円に対して売上3,654万円(ROAS 507%)という結果になりました。
回収ラインをどう置くかは「ROASの目安はいくつ?講座・スクール広告の回収ラインを14社の実データで解説」で整理しています。
数字を並べる前に全体像を確かめたい方は「あなたがオンライン講座で集客できない本当の原因とは|導線診断チェックリスト付き」もどうぞ。
チェックリストで選ぶと見落とすこと
外注先の選び方を解説した記事は、すでにたくさんあります。
たとえばランクエストのコラムでは、実績・費用・対応範囲・コミュニケーションといった観点が項目ごとに整理されています。
確かめる材料としては役に立ちますし、否定するつもりもありません。
ただ、チェックリストで分かるのは相手の性能であって、自分との相性ではないという点は押さえておきたいところです。
| チェックリストで分かること | 分からないこと |
|---|---|
| 実績の件数・業種 | 自分と同じ段階の事業者を見てきたか |
| 料金と契約期間 | その金額に見合う改善余地が、自分の導線にあるか |
| 対応できる範囲(広告・LP・LINE) | 今いちばん手をつけるべき場所がどこか |
| 担当者の人数・体制 | 数字を見て判断する人が、その中にいるか |
右の列は、相手に聞いても答えが出ません。
自分の数字が並んではじめて判断できるものだからです。
費用の相場そのものは「スクール事業者が広告運用を外注するといくら?」、コーチング事業の場合は「コーチング集客を代行に任せるべき?」にまとめてあります。
任せる前に、自分で出しておく数字
相手に聞かれる前に、こちらで埋めておくのがいちばん早い。
直近3か月の平均で構わないので、この6行を紙に書き出してみてください。
| 項目 | 直近3か月の平均 |
|---|---|
| 講座の単価 | 円 |
| 月の申込数 | 件 |
| 月の広告費 | 円 |
| 月のLINE(メール)登録数 | 件 |
| 月の個別相談・説明会の実施数 | 件 |
| 月の成約数 | 件 |
全部埋まらなくても問題ありません。
むしろ、埋まらなかった行があること自体が情報になります。測っていない段は、改善のしようがない段でもあるからです。
数字が手元にあると、打ち合わせの中身も変わります。
「集客がうまくいっていません」と伝えるのと、「登録は毎月30件あるのに、相談が2件しか入りません」と伝えるのとでは、返ってくる言葉がまったく違う。
後者なら、相手が一般論でごまかせる余地がなくなります。
※この30件・2件は、説明のための例です。
広告を出しているのに申込が増えない状態の見方は「講座の広告を出しても集まらない3つの原因」、どの集客方法をどの順番で足すかは「講座集客の方法7つを比較|説明会・個別相談で売る講座が次に足すのはどれか」を参考にしてください。
よくある質問
外注先を探している段階でよく出る3つに答えておきます。
見積もりだけ先にもらうのは、ありですか
ありですが、比べるときに注意が要ります。
数字を聞かずに出された見積もりは、作業の一覧に値段をつけたものになりがちで、金額の大小だけで並べても意味がありません。
「この金額で、どの段の数字をいくつにするつもりか」まで書いてあるかを見てください。
広告費の20%という相場は、どう見ればいいですか
広告の運用手数料としては、広告費の20%が一般的な水準です。当社も同じにしています。
気をつけたいのは、この20%に含まれるのが「広告の管理」だけなのか、LPやLINEの設計まで含むのか。ここは会社によって差が出ます。
含まれていない部分を自社でやるなら、その時間も費用として足して比べるのが公平です。
複数社に同時に相談してもいいですか
問題ありません。というより、同じ6つの数字を全社に渡して比べるのがおすすめです。
材料をそろえると、返ってくるものの差がはっきり出ます。
数字を渡したのに一般論が返ってきた会社と、割り算をして「ここが弱い」と返してきた会社。どちらと組むかは、それで決まると思います。
まとめ
- 外注先を見分ける質問は1つ。「最初に、うちの何の数字を聞いてきたか」
- 数字を聞かずに出せる提案は、どの会社にも出せる提案にしかならない
- 確かめる数字は6つ。単価・申込数・広告費・LINE登録数・個別相談数・成約数
- 段ごとに割り算すると、人がいちばん減っている場所が1枚で見える
- チェックリストで分かるのは相手の性能。自分との相性は、自分の数字がないと判断できない
次の打ち合わせの前に、6行だけ埋めてみてください。
埋めたうえで話を聞くと、相手がその数字に触れるかどうかがはっきり分かります。
なぜ当社が導線まで見るようにしたのかは「広告は回るのに売れない現場を見て、導線まで見る会社にした理由」に書きました。



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