この記事のまとめ
- スクール集客の方法は、認知・LP・LINE・問い合わせ(申込)の4段階に分けて考えると、何から手をつけるべきかが決まる
- 施策を増やしても生徒が増えないときは、申込の手前で人がこぼれていることが多い
- 営業リスト作りで講座・スクール40社のサイトを1社ずつ開いたところ、広告を出している会社でも受け皿に穴があった
- 見つかった取りこぼしは、着地ページの消失/用件が1種類しか選べない窓口/使えない連絡先/ドメインの不一致/特商法ページが見つからない、の5つ
- 施策を足すのは、10分でできる点検で穴を見つけて塞いでから
「広告もSNSもやっているのに、申込が増えない」
スクールや講座を運営している方から、よく聞く相談です。
このとき多くの場合、次に考えるのは「別の集客方法を足すこと」です。
でも、申込の手前で人がこぼれている状態のまま施策を足すと、こぼれる量が増えるだけになります。
僕はスクール・講座の集客を広告からLP、LINEまで通しで支援しています。
先日、営業リストを作るために、講座・スクール40社のサイトを1社ずつ開いて確認しました。
そこで見えたのは、広告を出している会社でも、申込の受け皿に穴があるケースが珍しくないということでした。
受け皿となるLPやLINEがまだ無い段階の方は、先に「スクールに生徒が集まらない本当の原因」の記事をご覧ください。この記事は、受け皿はあるのに申込が伸びない方に向けて書いています。
スクール集客の方法は、何から手をつければいい?

スクール集客の方法は、たくさんあるように見えて、実は4つの段階に分けられます。
どの段階の施策なのかを分けて考えると、次に何をやるべきかがはっきりします。
| 段階 | 役割 | 主な施策 |
|---|---|---|
| ①認知 | スクールを知ってもらう | Web広告、SNS、検索(ブログ・Googleビジネスプロフィール)、紹介 |
| ②LP | 興味を持った人に内容を伝える | LP、講座紹介ページ |
| ③LINE・メール | すぐ申し込まない人との接点を残す | LINE登録、ステップ配信、無料説明会の案内 |
| ④問い合わせ・申込 | 申込や相談を受け付ける | 申込フォーム、個別相談の予約、問い合わせ窓口 |
集客の方法を探すとき、目に入りやすいのは①の施策です。
けれど、②〜④が機能していなければ、①をいくら増やしても申込にはつながりません。
広告を蛇口、導線をバケツにたとえると、バケツに穴が空いたまま蛇口を増やしている状態です。
施策を増やしても生徒が増えないのはなぜ?

原因は、スクールごとに違う段階にあります。
実際に支援してきた事業者でも、最初に抱えていた課題はばらばらでした。
| 事例(匿名) | 最初の課題 | 詰まっていた段階 |
|---|---|---|
| LINE自動化講座(A社) | 複数媒体の広告運用が分散し、全体を見られていなかった | ①認知 |
| コーチング講座 | 広告は出していたが成約率が低く、費用対効果が見えなかった | ③〜④ |
| サロン経営スクール(C社) | メール導線が弱く、見込み客を取りこぼしていた | ③ |
| 語学スクール(D社) | LPからの離脱が多く、LINE登録につながらなかった | ②〜③ |
同じ「集客がうまくいかない」でも、手を入れる場所がまったく違います。
どの段階で詰まっているかを先に確かめないと、効かない施策にお金と時間を使うことになります。
講座・スクール40社のサイトを開いて見えた「申込前の取りこぼし」5つ

ここからは、営業リストを作る過程で、講座・スクール40社のサイトやLP、問い合わせ窓口を1社ずつ確認した記録です。
対象はコーチング、起業塾、Webスキル、資格取得、語学などの無形商材を扱う事業者で、40社のうち27社は広告の出稿を確認できました。
特定の会社を指摘する目的ではないため、社名は出していません。広告とサイト制作と問い合わせ対応が別々の担当に分かれていて、誰も申込までの流れを通しで見ていない。多くはそういう体制から起きていることだと考えています。
1. 着地ページが消えている・移っている
独自ドメインが解決できなくなっていたり、以前のURLが404になっていたりする例がありました。
事業自体は続いていて、別のURLに移っているだけのケースもあります。
広告やSNS、過去の記事から古いURLに来た人は、そこで行き止まりになります。
2. 問い合わせ窓口が1種類の用件しか受け付けない
フォームの必須項目が「ご希望の講座」だけで、講座を選ばないと送信できない。
問い合わせページを開くとログイン画面に移ってしまう。
こうした設計の窓口も見られました。
窓口を1つに絞ること自体は正しい考え方です。
ただ、絞った先が1種類の用件しか受け付けないと、「まだ受講は決めていないけれど相談したい」人の行き場がなくなります。
3. 載っているのに使えない連絡先
電話番号を載せているのに、同じページに「電話でのお問い合わせは受け付けていません」と書いてある。
電話受付を休止したまま、番号だけが残っている。
40社のうち6社が、こうした「載っているが使えない連絡先」を掲示していました。
電話対応をしないという判断はあって当然です。
問題は、使えない連絡先が目に入ることで、申込前の人に「ちゃんと対応してもらえるのか」という小さな不安を残してしまうことです。
4. サイトとメールのドメインが違う
サイトは「.com」なのに、案内メールの差出人は「.co.jp」になっている。
ハイフンの有無だけが違う。
受け取った側は、本当に同じ運営者からのメールなのか判断しにくくなります。
迷惑メールフォルダに入る原因にもなりえます。
5. 特商法の表記ページが見つからない
講座をオンラインで販売するなら、特定商取引法にもとづく表記が必要です。
ところが、よくあるURLを開くと404になり、サイト内のどこにあるのか分からない例がありました。
申込を検討している人ほど、事業者名や返金条件を確認します。
見つからないこと自体が、申込をためらう理由になります。
自分のスクールの受け皿は、どう点検すればいい?

ここまでの5つは、どれも10分あれば自分で確認できます。
スマートフォンで、見込み客になったつもりで順番に開いてみてください。
- 広告・SNS・ブログから飛んだ先のURLが、すべて今のページにつながっているか
- 問い合わせフォームに「講座以外の相談」を送る手段があるか
- サイトに載せている電話番号・メールアドレスが、実際に受け付けているものか
- サイト・LP・案内メールのドメインがそろっているか(違う場合は、その理由を書いているか)
- 特商法の表記ページに、トップページやフッターからたどり着けるか
- LINE登録やフォーム送信の後に、次に何が起きるかが書いてあるか
このうち1つでも引っかかったら、新しい集客方法を足す前にそこを直すほうが先です。
支援先では、どこを直したか?
支援先でも、広告の出し方だけを変えて成果が出たわけではありません。
それぞれ、詰まっていた段階に合わせて手を入れています。
- LPからの離脱が多かった語学スクール(D社):LPとLINE導線を組み直し、LINE登録率78.8%、LP改善後のCVRは3.2倍、CPAは47%改善
- 成約率が低かったコーチング講座:広告に加えてLP制作とLINE導線を設計し、成約率42.3%、ROAS 507%
- メール導線が弱かったサロン経営スクール(C社):ステップメールを改善し、ROAS 612%
- 媒体ごとに運用が分散していたLINE自動化講座(A社):媒体とLPを一気通貫で見直し、成約153件、ROAS 440%
どれも、広告と一緒に、その先にある受け皿を直した結果です。
集客施策を足していいのは、どの状態になってから?
目安は、次の3つがそろった状態です。
- 点検項目に引っかかるものがない
- LPを見た人のうち、LINE登録や申込に進んだ割合を把握している
- 登録や申込の後に、誰がいつ何を送るかが決まっている
この状態になれば、新しい集客方法を足したぶんだけ、申込も増えていきます。
逆にここがそろわないうちは、施策を増やすより、今ある受け皿を1つずつ直すほうが確実です。
まとめ
- スクール集客の方法は、認知・LP・LINE・問い合わせ(申込)の4段階で整理する
- 施策を増やしても生徒が増えないときは、申込の手前で取りこぼしている可能性が高い
- 40社のサイトでは、着地ページの消失、1種類しか受け付けない窓口、使えない連絡先、ドメインの不一致、特商法ページが見つからない、という取りこぼしが見られた
- どれも10分でできる点検で見つけられる
- 支援先でも、広告と一緒に、詰まっていた段階の受け皿を直している
まずは今日、自分のスクールのサイトを見込み客のつもりで開いてみてください。
新しい施策を探すより先に、見つかる穴があるはずです。



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