この記事のまとめ
- 営業全般の成約率は30〜50%程度とされる(ディグロス社のコラム)。ただし講座・コーチングの個別相談の数字ではない
- 体験レッスンからの入会率は、大手で7〜8割、個人で5〜6割が一つの目安
- 数字がばらつく最大の理由は、分母がそろっていないこと
- 分母は3通り。申込数・実施数・問い合わせ(登録)数で、同じ実績でも数字が変わる
- 成約率が低いとき、先に見るのは面談のトークではなく、面談の前の段階
「個別相談まで来てもらえるのに、申込にならない」
「そもそも、うちの成約率は高いのか低いのかが分からない」
講座やスクールを運営していると、比べる相手がいないまま数字だけが手元に残ります。
検索しても出てくるのは営業全般の平均値か、根拠の分からない個人の実感値ばかり。
この記事では、参考にできる数字を出典つきで並べたうえで、自分の成約率をどう出せば比べられるのかを整理します。
個別相談・体験セッションの成約率は何%が普通?

先に、公開されている数字を並べます。
どれも調べているものが違うので、出典と一緒に見てください。
| 何の数字か | 目安 | 出典 |
|---|---|---|
| 営業全般の成約率 | 30〜50%程度 | 株式会社ディグロスのコラム(2024年)。商談件数を分母にした計算式を紹介 |
| 体験レッスンからの入会率 | 大手7〜8割/個人5〜6割 | 当サイト「体験レッスンの入会率は何%?」 |
| セミナー・説明会の参加率 | ウェビナーで約46% | 当サイト「セミナー参加率の平均は46%?」 |
| 個人コーチの自己申告 | 60〜80%という記述もある | 個人のnote記事。分母が書かれていないため、そのまま比較には使えない |
ここで大事なのは、この4つを横に並べて比べてはいけないということです。
営業全般の数字は法人営業の商談を含みますし、体験レッスンは月謝制の教室の話。
測っている対象も、分母も、そろっていません。
「平均◯%」という数字を探すより、自分の数字を毎月同じ定義で出せるようにするほうが先です。比べる相手は、先月の自分になります。
なぜ「平均◯%」を調べても、自分の数字と比べられない?

理由は2つあります。
ひとつは分母です。
同じ「成約率」という言葉でも、予約が入った件数で割るのか、実際に話せた件数で割るのかで数字が変わります。
先ほどのディグロス社のコラムでも、業界別に並べた表では全般の目安より低い数字が並んでいました。同じ記事の中ですら、何を数えるかで印象が変わるわけです。
もうひとつは業態です。
月謝制の教室は「体験に来た人が続けるか」を見ますが、単価の高い講座は「説明会に来た人が一括で払うか」を見ます。
段階そのものが違うので、数字の意味も違います。
成約率の分母は3通りある
1. 申込数を分母にする
計算式は「成約数 ÷ 個別相談の申込数」です。
予約が入ったあとの無断キャンセルも含むため、当日来なかった人の分だけ低く出ます。
予約から当日までの離脱を含めて見たいときは、この分母が向いています。
2. 実施数を分母にする
計算式は「成約数 ÷ 実際に話した件数」です。
いわゆる成約率として一番よく使われるのが、この形になります。
面談の中身を評価したいときは、これで見るのが自然です。
3. 問い合わせ・登録数を分母にする
計算式は「成約数 ÷ LINE登録や資料請求の数」です。
3つの中でいちばん低く出ますが、広告費に対する効率を見るときはこれが実態に近くなります。
| 分母 | 計算の例(LINE登録100・予約20・実施16・成約8の場合) | 分かること |
|---|---|---|
| 申込(予約)数 20 | 8÷20=40% | 予約後の離脱を含めた成約の力 |
| 実施数 16 | 8÷16=50% | 話せた人に対する成約の力 |
| LINE登録数 100 | 8÷100=8% | 集客から申込までの全体の効率 |
上の数字は、説明のために作った計算例です。
ただ、同じ8件の成約でも、8%とも40%とも50%とも言えることは分かると思います。
誰かの「成約率◯%」を見て落ち込む前に、その人がどれで話しているのかを確かめてください。
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期間の区切り方でも数字は変わる
見落とされがちなのが、いつの分として数えるかです。
- 当月に実施した相談を分母にする(実施ベース)
- 当月に申込が入った相談を分母にする(申込ベース)
単価が高い講座ほど、その場で決まらず後日申し込まれることがあります。
後追いの成約を前月に戻して数えるのか、決まった月に入れるのか。ここを決めておかないと、毎月の数字が比べられません。
どちらでも構いませんが、一度決めたら変えないことが大事です。
自分の成約率を出す3ステップ

- 分母を1つ決める(まずは実施数がおすすめ)
- 期間の数え方を決める(実施ベースか申込ベースか)
- 毎月、同じ定義で記録する
件数が少ないうちは、月ごとの数字が大きく揺れます。
相談が月に数件なら、3か月分をまとめて見るほうが判断しやすいです。
1件の増減で20ポイント動くような数字に、一喜一憂しても仕方がありません。
成約率が低いとき、直すのは面談ではなく前の段階
成約率が低いと、多くの方はトークや資料を直そうとします。
ただ、実際に見ていて多いのは、面談に来る人がもうずれているケースです。
- 広告の見出しが、講座の中身と違う期待をつくっている
- LPに料金帯の手がかりがなく、予算が合わない人が申し込んでいる
- LINE登録から相談までの間に、何を話す場なのかを伝えていない
この状態だと、話し方を変えても成約率はあまり動きません。
広告=蛇口、LPとLINE=バケツと考えると分かりやすいのですが、面談は最後のコップです。
バケツに穴が空いたままコップの形を磨いても、入る量は変わらないわけです。
相談までの流れの作り方は「コーチングの集客ファネルの作り方」、LP側の直し方は「講座LPの申込率が2倍になる7つのチェックリスト」にまとめています。
支援の現場で、最初に見る数字

これまで支援してきたのは14社で、そのうち講座・スクール系は11件です。
ご相談を受けたとき、成約率の前に必ず見るのは段階ごとの数字になります。
| 段階 | 見る数字 | 目安の考え方 |
|---|---|---|
| 広告・SNS → LP | ページを見た人の数 | クリックの単価と合わせて見る |
| LP → LINE登録 | 登録率 | 支援した語学スクールでは78.8%まで上がった例がある |
| LINE → 説明会・相談の予約 | 予約率 | 配信の中身と予約の導線で変わる |
| 予約 → 当日参加 | 参加率 | ウェビナーは約46%という調査がある |
| 参加 → 申込 | 成約率 | 分母を固定して毎月比べる |
この5行を並べると、どこで人数が大きく減っているかが一目で分かります。
成約率だけを見ていると気づけないのですが、いちばん減っている場所が、いちばん伸びしろのある場所です。
まとめ
- 営業全般の成約率は30〜50%程度とされるが、講座の個別相談の数字ではない
- 体験レッスンからの入会率(大手7〜8割・個人5〜6割)とも、測っている段階が違う
- 分母は申込数・実施数・登録数の3通り。同じ実績でも数字は大きく変わる
- 期間の数え方も決めて、毎月同じ定義で記録する
- 成約率が低いときは、面談ではなく面談の前の段階を先に見る
まずは先月の「登録数・予約数・実施数・成約数」の4つを書き出してみてください。
その4つが並んだ時点で、直す場所はだいたい決まります。



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