無料体験と有料体験、成約率が高いのは?講座・スクールが比べる3つの数字

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この記事のまとめ

  • 無料体験と有料体験は、成約率だけを並べても比べられない
  • 比べるのは「体験1回あたりに最後まで残る申込数」。申込数 × 次に進む率 × 単価で出す
  • ジム・サロンの無料体験の記事は業種が違うので、数字をそのまま当てはめない
  • 体験レッスンからの入会率(大手7〜8割・個人5〜6割)やセミナー参加率46%とも、測っている段階が別
  • 有料にして変わるのは申込数と当日キャンセル。変わらないものもあるので、決める前に何を見るかを決める

「体験を無料にすると人は来るけど、そのあとが続かない」
「有料にしたら申込が止まりそうで、踏み切れない」

講座やスクールを運営していると、この二択でずっと迷うことになります。
検索しても出てくるのはジムやサロンの話か、個人のnoteの体感値ばかり。
この記事では、成約率という1つの数字で比べるのをやめて、無料と有料を同じ土俵に乗せる方法を整理します。

りょー|株式会社アウメンタ代表

りょー

この記事を書いた人

株式会社アウメンタ(Aumenta)代表。
無形商材スクール・コーチング事業者に特化した集客マーケ支援を提供。
支援事業者14社、累計広告運用額5,000万円超、平均ROAS 500%超。

広告・LP・LINEの導線を一気通貫で設計し、スクール事業者の集客を仕組み化するのが専門です。

無料体験と有料体験、成約率が高いのはどちら?

先に結論を書きます。
成約率だけを見れば、たいていの場合は有料体験のほうが高く出ます。
ただ、その比較にはほとんど意味がありません。

理由は単純で、有料にした時点で分母が入れ替わっているからです。
お金を払ってでも来る人だけが残るので、率が上がるのは当たり前。
「率が高いほうを選ぶ」という判断をすると、申込数が激減しているのに数字だけ良く見える、という状態になります。

比べるべきなのは率ではなく、体験1回あたりに最後まで残る申込数(と、そこから生まれる売上)です。
無料でも有料でも、この物差しなら同じ土俵に乗る。
具体的な出し方は後半で書きます。

率で比べると、分母が小さいほうが必ず勝ちます。無料と有料を比べるときは、率ではなく件数と売上で並べてください。

他業種の数字をそのまま当てはめられない理由

「無料体験 成約率」で検索すると、いくつか数字が出てきます。
ただ、そのほとんどは業種が違うか、測っている段階が違うものです。

何の数字か 目安 出典と、そのまま使えない理由
サロン・ジムの無料体験の考え方 集客数は増えるが、質が下がりやすいという整理 サロン集客メディア「salon-y.jp」のコラム。店舗型・対面・低単価が前提で、講座とは購入までの検討期間が違う
体験レッスンからの入会率 大手7〜8割/個人5〜6割 当サイト「体験レッスンの入会率は何%?」。月謝型の教室の数字で、高単価の講座とは別
セミナー・説明会の参加率 ウェビナーで約46% 当サイト「セミナー参加率の平均は46%?」。予約から当日参加までの数字で、申込の話ではない

この3つを横に並べて「じゃあうちは何割が普通なのか」と考えても、答えは出ません。
サロンの無料体験はその日のうちに契約が決まる場面の話ですし、体験レッスンは月謝の継続を見ています。
単価が数十万円の講座で、説明会や個別相談を挟んで決まるものとは、そもそも測っている場所が違うわけです。

もうひとつ、比較の前に押さえておきたいことがあります。
自分の中で「成約率」と呼んでいる数字の分母を、無料と有料でそろえること。
体験の申込数で割るのか、実際に来た人で割るのかがバラバラだと、比較そのものが成立しません。

比べるための3つの数字

用意するのは3つだけです。

  • ①体験の申込数(月に何件入るか)
  • ②体験から次に進む率(本講座の申込、または個別相談への移行)
  • ③1人あたりの単価(本講座の価格。有料体験なら体験料も足す)

この3つを掛け算すると、月にいくら残るかが出ます。
無料と有料で同じ計算をして、初めて比較ができる。
下の表は、説明のために作った計算例です。実在の数字ではありません。

(例) 無料体験 有料体験(5,000円)
①月の体験申込数 40件 16件
②次に進む率 15% 35%
本講座の申込数 6件 5.6件
③本講座の単価 20万円 20万円
体験料の売上 0円 8万円(5,000円×16件)
月の売上 120万円 120万円
体験1回あたりに残る売上 3万円 7.5万円

この例では、月の売上はどちらも同じになりました。
違うのは最後の行で、体験1回あたりに残る売上が2.5倍ちがうという点です。
体験を1人でこなしているなら、40件と16件では拘束時間がまったく変わってきます。

逆に、体験を仕組みで回せていて件数が負担にならないなら、無料のまま母数を取りにいく判断もありえます。
どちらが正しいという話ではなく、自分の数字を入れて計算してみないと決まらないということです。
まずは先月の①②③を書き出すところからで十分だと思います。

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有料にすると変わること/変わらないこと

有料にしたときに何が動くのかを、断定せずに並べておきます。
「こうなる」ではなく「ここを見て確かめる」という読み方をしてください。

変わりやすいもの

  • 申込数。少額でも、支払いという手続きが1つ挟まると数は落ちます
  • 当日キャンセル・無断キャンセル。お金を払った予定は優先されやすい
  • 体験当日の雰囲気。質問の量が変わったという声はよく聞きます

変わりにくいもの

  • 本講座の単価に対する「高い/安い」の感じ方。体験料5,000円では、数十万円の判断は動きません
  • 広告やLPがズレていることで起きる、ターゲット違いの申込
  • 体験のあとに何も送っていない場合の、時間経過による離脱

確かめ方はシンプルで、有料に切り替えた月の前後で①②③を並べるだけです。
件数が少ないと1件の増減で率が大きく動くので、1か月では判断しないほうがいい。
3か月分をまとめて見るくらいで、ちょうどよく落ち着きます。

講座・スクールでの使い分け

業態によって、向き不向きがはっきり分かれます。

業態 体験の位置づけ 考え方
高単価の講座(説明会・個別相談を経る) 体験は「相談に進む理由」をつくる場 体験そのもので売り切らない。次の面談の予約を取ることを目的にする
月謝型の教室・レッスン 体験は入会の判断そのもの 当日の実施率と入会率を分けて見る。目安は体験レッスンの入会率の記事へ
短期のコーチング・体験セッション 体験が商品の一部に近い 無料だと相談だけで終わりやすい。無料体験セッションの集客もあわせて

高単価の講座で体験を無料にしている場合、いちばん多いのは体験の目的が決まっていないというパターンです。
その場で売るのか、次の面談につなぐのか。
ここが決まっていないと、無料でも有料でも数字は動きません。

説明会の形で受けているなら「オンライン説明会の集客」、教室型なら「教室・スクールの集客」、相談までの流れ全体は「コーチングの集客ファネルの作り方」にまとめています。

体験の前後で見る数字

体験を無料にするか有料にするかで悩む前に、前後の数字が落ちていないかを確認しておきたいところです。

段階 見る数字 落ちていたときに疑う場所
LP・LINE → 体験の予約 予約率 体験で何をするかがLPに書かれているか
予約 → 当日実施 実施率 リマインドの有無と日程までの間隔(ウェビナーの参加率は約46%という調査がある)
体験 → 次に進む 移行率 体験の終わり方。次の予定をその場で決めているか

りょーがこれまで支援してきたのは14社で、そのうち講座・スクール系は11件です。
相談を受けたときに最初に聞くのも、体験の価格ではなくこの3行の数字になります。
体験を有料にして解決するのは、このうち真ん中の実施率くらい。
予約率が落ちているなら、直すのはLPやLINEの側です。

導線全体の確認には「オンライン講座の集客ファネル チェックリスト」、当日参加率の話は「セミナー参加率の平均は46%?」が使えます。

よくある質問

有料体験はいくらにする?

金額で儲ける場ではないので、「無料ではない」と伝わる最小の金額から試すのが現実的です。
高くすると申込数が落ち、比較のための母数が取れなくなる。
本講座の単価と比べて十分に小さければ、細かい設定で悩む必要はありません。

無料に戻すと数字は戻る?

申込数はだいたい戻りますが、次に進む率は戻らないこともあります。
有料のあいだに体験の中身や終わり方を変えていれば、その影響が残るからです。
戻すときは1つずつ動かして、何が効いたのかが分かる状態にしておいてください。

体験を挟まない設計はあり?

ありです。
説明会や個別相談だけで完結させている講座もありますし、そのほうが手間は少ない。
判断の目安は、商品の中身が言葉だけで伝わるかどうかになります。
体験しないと価値が分からない種類のものだけ、体験を残せばいいと考えています。

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予約率・実施率・移行率の3つが分かれば、次に手をつける場所が決まります。

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まとめ

  • 成約率だけで比べると、分母が小さい有料体験が必ず勝つ。率での比較はやめる
  • 比べるのは「申込数 × 次に進む率 × 単価」と、体験1回あたりに残る売上
  • サロン・ジムの無料体験の数字や、体験レッスンの入会率(大手7〜8割・個人5〜6割)は前提が違う
  • 有料にして動きやすいのは申込数と当日キャンセル。単価の感じ方は動かない
  • 高単価の講座では、体験で売り切らず次の面談につなぐ設計にする
  • 予約率が落ちているなら、体験の価格ではなくLPとLINEを先に直す

まずは先月の「体験の申込数・次に進んだ人数・単価」の3つを書き出してみてください。
その3つが並べば、無料と有料のどちらが自分に合っているかは、掛け算だけで見えてきます。

りょー|株式会社アウメンタ代表

りょー

この記事の執筆・監修

株式会社アウメンタ(Aumenta)代表。
無形商材スクール・コーチング事業者に特化した集客マーケ支援を提供。
支援事業者14社、累計広告運用額5,000万円超、平均ROAS 500%超。

記事内の支援事例の数字は、当社サイトで公開している実績に基づきます。
成果には個人差があり、成果を保証するものではありません。

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